研究課題
研究活動スタート支援
飲水後の持続的な飲水抑制には、消化管での低浸透圧感知が必要不可欠であることが示唆されてきたが、そのメカニズムは不明だった。本研究では、独自のイメージングの系を用いて、末梢器官において肝門脈を支配する迷走神経が低浸透圧刺激の感知に寄与することを明らかにした。これにより、体液恒常性を維持する神経基盤の一端を解明した。
神経科学
長らく不明であった飲水抑制回路を明らかにすることは、体液恒常性を維持する神経基盤を解明するうえで非常に重要で決定的な研究となる。また、中枢のみならず末梢神経系の機能を明らかにすることで、飲水制御プロセスを身体全体における神経回路網のダイナミクスとして理解することにつながる。将来的には、飲水行動だけでなく、摂食行動などの別の欲求行動の制御メカニズムの解明に応用できる。