本研究は肝臓をモデル臓器としたCRISPRゲノムワイドスクリーニングによって、休眠中の低代謝耐性に必須な遺伝子のリストを得ることにある。本研究課題の成果として、以下の4つを達成した。まずは(1)生体内で100%の肝臓細胞に遺伝子を導入するプロトコルの確立と、(2)肝臓細胞を90%以上の生細胞率で分散させるプロトコルを確立した。また、同プロトコルを用いたscRNA-seqによって、(3)低代謝に固有な応答を示す分子マーカーを同定した。さらに同定した分子マーカーを標識するために、(4)生体内でRNAを標的とし、レポーター遺伝子などの任意のタンパク質発現を誘導することができるツールを開発した。
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