研究同意が得られた23例について、外科切除材料及び生検材料を用いて組織学的異型度及びp53免疫染色の評価、大腸発癌に関連する9個のドライバー遺伝子についてターゲットシークエンス解析を行い、10例分について以下の結果を得た(13例は現在、遺伝子解析中)。 1)癌症例では、外科切除材料を用いたTP53遺伝子解析がp53免液染色よりも陽性率が高く、術前生検材料との一致率も高かった。また、遺伝子解析では約37%の症例でTP53以外にKRAS、BRAF、APC、FBXW7の変異を認めた。2)非癌症例では、術前生検材料を用いたp53免疫染色で陽性であるがTP53変異を認めない例があった。
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