本研究では、原発性アルドステロン症(PA)計29症例(アルドステロン産生腺腫、特発性アルドステロン症)を対象として副腎静脈血および末梢血でのメタボローム解析を実施した。脂質や低分子化合物を中心とする628個の測定項目のうち、病型間で副腎静脈および末梢血に一貫性のある有意差がみられた項目は30項目程度であり、これらが原発性アルドステロン症の新規病型診断マーカーの候補分子であると判断した。続いて、症例数の増加、他条件の追加、サブグループでの解析を予定したが、世界情勢の影響を受けてメタボローム解析に使用するMxP Quant 500キットの価格高騰があり、研究期間中の測定解析は上記に留まった。
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