Pneumococcal surface protein A(PspA)を用いて母体経鼻免疫を行った。免疫母マウス由来の仔マウスの脾臓では、抗PspA特異的抗体産生細胞が有意に増加していた。離乳後3週間経過した6週齢にPspAを単回皮下投与した後に仔マウス血清中抗体価を測定したところ、非免疫母マウス由来仔マウスと比較して抗PspA特異的抗体価が高値を示した。また、肺炎球菌の全身感染モデルでは非免疫群と比較し生存率の上昇を認めた。母仔の脾臓細胞をPspAで刺激すると、両者ともIFN-g、IL-17Aの産生量が増加した。母体免疫においては仔への移行抗体だけではなく、免疫機構構築にも関与する。
|