象牙芽細胞にはOxytocin(OT)の受容体が発現しており、OTがこの受容体を介し、Wnt シグナルを通して象牙質形成を亢進させることをこれまでの研究で明らかにしてきた。一方、歯科用レーザー照射では歯髄培養細胞でのOT受容体の発現亢進がみられたことから、OTとレーザーを利用した新たな歯髄再生療法の開発を試みた。培養歯髄細胞に低出力の半導体レーザーを照射するとOT 受容体の発現が亢進し、石灰化象牙質形成が亢進することを発見した。さらにOT受容体の発現に及ぼす照射条件を調べるために歯髄組織以外にも骨組織を利用して波長の異なる各種レーザーを用いて骨形成に及ぼす作用を検討した。
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