妊産婦の孤立解消を大目的とし、初産婦が孤立化する要因のひとつは、妊娠期に社会的ネットワーク形成の必要性を認識していないからではないかという仮説に着眼し、その検証を行った。同一対象者に、妊娠中と産後直後、および産後約半年、社会的ネットワークの必要性の認識、およびその変化の予測についての質問紙調査を行った結果、初産婦は、妊娠期よりも産後にさまざまな人とさまざまな話題をより話したい気持ちになることが明らかになった。また、産後直後に友人と話したい気持ちになることを予測できていなかった。これら結果は、必要性の認識を広めることや、子育ての社会化の概念を産褥期に拡げることの必要性を示唆する。
|