研究課題/領域番号 |
21K21220
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉田 優哉 九州大学, 薬学研究院, 助教 (90907536)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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キーワード | 慢性腎臓病 / ビタミンA / 体内時計 / トランスポーター |
研究成果の概要 |
慢性腎臓病(CKD)患者は尿毒症物質の生体内蓄積によって様々な疾患を合併する。本研究では過去の知見で得られた”尿毒症物質の一つであるレチノールの細胞内取込み増加”という現象から着想を得て、CKDマウスの単球におけるその他尿毒症物質の取込みを担う膜輸送体の探索を行い、CKD時の病態と強い相関を示す「真の尿毒症物質」の同定を行った。NGS解析などから候補となる膜分子を数種同定し、特に発現変化が顕著であるトランスポーターおよびこれを介して細胞内へ取り込まれる物質を同定した。この物質の取込み量はCKDにて顕著に増加しており、活性酸素種の代謝酵素であるALDH等の発現上昇に関与していた。
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自由記述の分野 |
生命科学、時間生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で同定した物質は、CKD時に排泄が阻害されることは以前から知られていたが、この分子自体には一般に毒性はない、と考えられており、CKD時の病態悪化の原因としては着目されてこなかった。本研究による解析にて、この物質の細胞内での異常な蓄積が炎症の増悪に寄与していることを明らかにした。本物質が「真の尿毒症物質」として着目されるきっかけとなることが期待される。
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