研究課題/領域番号 |
21K21221
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
佐々木 遼 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 客員研究員 (90908568)
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研究期間 (年度) |
2021-08-30 – 2023-03-31
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キーワード | 関節炎 / 超音波フォノフォレーシス / 低強度パルス超音波療法 / NSAIDs / マクロファージ / ラット / IL-1β / COX-2 |
研究成果の概要 |
本研究では,組織損傷後の侵害受容性疼痛を発端とした慢性疼痛の予防戦略の開発に資する基礎データの構築を目的に,膝関節炎発症後早期におけるNSAIDsとLIPUSのコンビネーションプログラム(フォノフォレーシス)による疼痛軽減効果とその生物学的効果について動物モデルを用いて検証した.結果,膝関節炎発症後急性期にフォノフォレーシスを適用すると,単独介入と比べて疼痛軽減効果が高く,その生物学的機序には炎症性マクロファージ数の減少といった滑膜炎の早期軽減が関与していることが示唆された.以上より,フォノフォレーシスは患部の炎症を抑制することで疼痛を早期に軽減し,慢性疼痛の予防に寄与することが示唆された.
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自由記述の分野 |
リハビリテーション科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
骨折をはじめとした外傷や各種外科術後における慢性疼痛の発生率は30%程度と高く,その予防マネジメント戦略の確立が急務となっている.本研究の成果は,国内外でもほとんど検証されていない薬物療法と物理療法のコンビネーションプログラムの有効性を示す基礎的知見であり,学術的意義は高いといえる.また,消化器疾患や腎疾患を併発しているために非ステロイド性抗炎症薬による十分な鎮痛効果が期待できない高齢者などを含めた幅広い患者に適用できる超音波フォノフォレーシス療法の有効性を示す基礎データであり,社会的意義も高いといえる.
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