研究課題
本研究は、日本古典文学作品における書写本文に着目し、ある語を仮名で書くか漢字で書くかという、「表記」の観点から諸作品間における表記態度の差異を見直すと共に、外部徴表ではなく書写された本文自体を基にして、作品の性格や素性の分析を試みるものである。科研の最終年度である2014年度は、これまでの研究活動の集大成として9月26日にカナダ・ブリティッシュ・コロンビア大学において国際研究集会を開催した。国際研究集会では各人の問題意識を反映した発表とそれに対する活発な議論が行われ、有意義な学術交流となった。その詳細は2014年度報告書(第4号)に「国際研究集会編」として収載した通りである。また今年度は、本科研の連携研究者である横井孝氏のご発案により、国文学研究資料館と学術交流協定を締結している実践女子大学が所蔵する山岸徳平文庫『伝明融等筆 源氏物語』全44巻を翻字した。それに加え、東海大学蔵桃園文庫影印叢書第1、2巻『源氏物語』(明融本)に収められている9巻分についても、同様に翻字を行った。この成果は、報告書(第4号)付属のDVD に収めている。【表記情報学】という観点から、新たな諸伝本研究の資料集成を構築する上で、基盤整備の一助とすることができた。研究会は、合計3回(平成26年6月23日、8月18日、平成27年2月13日)、国文学研究資料館において開催し、各回5人前後の研究発表を得て有意義な討議を重ねてきた。これらについても、報告書(第4号)で確認できる。なお、ホームページ「日本古典籍における【表記情報学】の基盤構築に関する研究」(http://genjiito.org/ima/)で、本科研のこれまでの活動内容と研究成果を公開している。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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日本古典籍における【表記情報学】の基盤構築に関する研究
巻: 第4号 ページ: 13-37
巻: 第4号 ページ: 39-45
巻: 第4号 ページ: 47-63
巻: 第4号 ページ: 65-75
巻: 第4号 ページ: 77-93
巻: 第4号 ページ: 95-101
巻: 第4号 ページ: 103-114
巻: 第4号 ページ: 148-158
巻: 第4号 ページ: 115-121
巻: 第4号 ページ: 173-199
巻: 第4号 ページ: 201-218
http://genjiito.org/ima/