研究概要 |
本研究は,車椅子,自転車程度のサイズの個人用モビリティにセンサを配し,移動の際の周辺環境の,特に移動体を発見・識別し障害物を警告したり衝突を予見し回避パスを提示し,場合によっては自動停止,迂回制御することで利用者による運転を支援するシステムを構築することを目指している.多様な移動体が混じり合うキャンパスのような場で実際に走行実験を行って,運転者への注意喚起・周囲への警報,視覚聴覚アドバイスを行うフレームワークを構成することを考えている.また,場の状況に応じた注意喚起や自動会費などのここのタクティクスのパラメータ学習を行う手法の確立も目的としている.同じ場所では類似のことが起こりやすいということをふまえ,何度も近辺を走行した場合には付加情報が少しずつ多層的に増え成長していくマップを構成する.電動車椅子をベースとしてレンジファインダなどのセンサ,音声デバイス・パネルディスプレイを配したシステムを開発し,周辺環境移動体を発見し,移動体の種類・特性を識別して,事故と周囲の移動体の行動を相予測し,ユーザとさまざまなインタラクションを行うことで運転支援をする系を構築する研究である.移動体発見・識別のベースとして,レンジデータの投票に基づくグリッド軌跡の蓄積系列を用いた移動体の発見法の開発を進めた.また,環境情報のモデル化方法として,レンジファインダのスキャンデータに基づく移動体の発見法について,大学キャンパスのような屋外で歩行者,自転車,小型トラックなど多様な移動体が存在する状況で時系列レンジ像を利用する手法を構成した.
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