研究課題/領域番号 |
22320089
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研究機関 | 兵庫教育大学 |
研究代表者 |
谷 明信 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (90236670)
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研究分担者 |
西村 秀夫 三重大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (00164591)
家入 葉子 京都大学, 文学研究科, 准教授 (20264830)
尾崎 久男 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (60268381)
澤田 真由美 岩国短期大学, キャリアデザイン学科, 准教授 (60369791)
柳 朋宏 中部大学, 国際関係学部, 准教授 (70340205)
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キーワード | 英語史 / 英語方言学 / コーパス言語学 / 通時的変異 / 地域的変異 |
研究概要 |
本研究の目的は、英語歴史言語学と英語方言学の研究の融合により、従来とは異なる英語史への新たなアプローチの仕方を探ることである。 H22年度に、各研究者は、それぞれが専門とする語彙・統語の分野で、コーパスを作成・利用して、歴史的研究に重点を置き、研究を進めた。今年平成23年度は、本研究グループで8月26-29日に大阪大学中之島センターで開催した国際学会MMECL(Middle and Modern English Corpus Linguistics)2011において、研究グループのメンバーは平成22年度の研究をまとめ、発表を行い、さらに学会に参加した研究者と交流し、発表論文への修正を行った。研究代表者・谷は、ワードペアにより後期中英語宗教散文の関係を検討発表した。研究分担者・尾崎はCaxton版のBlanchardyn and Eglantineのフランス語原典の写本の相違を察した。また、澤田は14世紀のチョーサーでの定型節補文と不定詞補文の使用と相互関係を動詞sufferとcommandについて研究した。家入はPolychroniconの写本をLALMEを用いて考察することで、写本(=写字生)の言語の方言特徴やLALMEの研究の問題点を考察した。柳は、passive expletive constructionsの主語位置の問題を考察した。これらの研究は、中英語・近代英語のみならず、英語史の通史的な観点や方言の研究を含み、本研究の大きな目的に合致しており意義があると考えられる。 このように、各研究者が担当の専門分野について研究を進めた発表したことで、平成24年度の学会の論文集への最終的な論文の準備ができたと考えられる。 なお、今年度は、MMECL2011に世界的な4人の研究者(Prof.Jeremy J.Smtih,Prof.Irma Taavitsainen,Prof.Manfred Markus,Prof.Mark Davies)を招へいし、講演を行ってもらい、さらに、研究グループと意見交換を行い、研究の評価を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画していた国際学会を開催し、そこで研究グループのほぼ全員がH22年度からの研究成果を発表し、論文化が順調に進んでいるためである。ただ、これらの個別の研究を統合する作業が残っており、これを平成24年度に行いたい。
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今後の研究の推進方策 |
H22年度の国際学会MMECL2011の論文集の締め切りを8月にしており、これまでに各研究者は論文の訂正等を行い、まとめる作業を行う。先の項目でも述べたように、本年度は科学研究費の最終年度にあたるため、各研究者の研究成果を統合することで、通時的変異と地域的変異の研究を統合するモデルの構築という本研究の目的に向かって、作業を進めてゆきたい。 このため、できるだけ研究者相互間の連絡を密にし、会合を持つことで所期の目的の達成に向けて、研究を進めてゆく。
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