研究分担者 |
金田 智子 学習院大学, 文学部, 教授 (50304457)
田中 真理 名古屋外国語大学, 外国語学部, 教授 (20217079)
富谷 玲子 神奈川大学, 外国語学部, 准教授 (40386818)
福永 由佳 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 日本語教育研究・情報センター, 研究員 (40311146)
森 篤嗣 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 日本語教育研究・情報センター, 准教授 (30407209)
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研究概要 |
平成22年度は以下の作業を行った。 1)日本語母語話者と学習者の間のロールプレイデータ(延べ37組,1組当たり3課題,1課題3~7分程度)を収集。 2)これらの中から抽出したデータ(2課題,各5発話)を用い,日本語母語話者100名(日本語ボランティア支援者50名,一般母語話者50名)を対象に,「外国人の話しことばを評価する際の評価観点量的調査」を実施した。調査対象者(評価者)に,PC上で保存された外国人側の発話データ(1課題あたり5種類)を視聴してもらい,それぞれの発話データについて「感じのよさ」という観点での評価を依頼した後で,「評価を行う際,どのような観点を,どの程度重視したか」を問う質問紙調査に回答してもらった。 3)回答に対し因子分析・クラスター分析を施し,評価者を,「評価観点の使い方が似ている者同士」でグルーピングを行い,その結果を国際学会において発表した(第7回実用日本語言語学国際会議:サンフランシスコ州立大学) この作業により,「外国人の話しことば」を評価する際、どのような種類の判断基準(評価フレームワーク)をどのように使っているか、という観点により、日本語母語話者をグルーピングすることが可能となった。次年度以降は次の段階として今回の調査で得られた評価者グループからそれぞれ偏りなく調査対象者を抽出した上で、プロトコル分析、PAC分析等の質的調査手法を用い、外国人の話しことばに対する母語話者の評価プロセスをより詳細に分析し、評価プロセスの類型化・モデル化の作業を進めていく予定である。
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