小学3年~6年生まで約500名の音声・書字言語の発達をパソコンやプリント課題を用いて縦断的に追跡した結果、読み書きと聴覚的理解との発達的関係は強いことが分かった。また、小6時における読み書きや聴覚的理解を低学年の「短文理解」が最も予測すること、重回帰式の残差が大きなマイナスとなった子どもの背景には言語の弱さ、落ち着きのなさなどが認められた。さらに、小6に対する小2時の判定は、感度66.7%、特異度88.6%、陽性的中率33.3%、陰性的中率96.8%であり、低学年で読みに躓きがあった子どもの3人に一人は小6でも言語に躓きが認められた。今後も判定精度や問題の持続の背景などを検討する。
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