研究概要 |
超音波風速計による地上の熱収支計測とシーロメータによる大気境界層計測を同期させることにより,境界層高さを用いた都市接地境界層乱流の新たなスケーリング則(相似則)を提案することを目的として研究を遂行した.シーロメータを用いた移動観測により,都市域と郊外域で境界層の発達度合いに差が生じることが明らかとなった.またシーロメータの移動観測により得られる都市域と郊外域の光学的厚さを検討したところ,都市上空で雲が発達しやすい傾向にあることが示唆された.地上の熱収支計測と境界層高度の同時観測によって,大気境界層の挙動に対する都市効果を検討する上で重要な知見が得られたものと考えている.
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