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2012 年度 実績報告書

ヒトアミロイドーシス発症の分子機構―試験管内モデルと動物モデルの統合による解明―

研究課題

研究課題/領域番号 22390075
研究機関福井大学

研究代表者

内木 宏延  福井大学, 医学部, 教授 (10227704)

研究分担者 樋口 京一  信州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20173156)
長谷川 一浩  福井大学, 医学部, 助教 (60324159)
小澤 大作  福井大学, テニュアトラック推進本部, 助教 (60554524)
大越 忠和  福井大学, 医学部, 助教 (90362037)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード蛋白質 / 病理学 / 透析アミロイドーシス / β2-ミクログロブリン / アミロイド線維
研究概要

血液透析の合併症であるβ2-ミクログロブリン(β2-m)アミロイド線維形成、毒性発揮及びその抑制の分子機構の解析を行い、実験系の構築を行った。(1)開放反応系を用いたβ2-mアミロイド線維伸長・脱重合反応系の検討:β2-mアミロイド線維を担体に固定し、ここにβ2-mと線維伸長促進因子を添加することで、線維を伸長させる開放反応系を構築し、線維伸長促進・抑制因子を探索している。(2)モデルマウスを用いた生体分子の機能解明:変異遺伝子を導入したヒトβ2-mトランスジェニックモデルマウスの作成を行い、当該遺伝子の影響の解析を試みている。(3) β2-mアミロイド線維形成阻害・分解をもたらす有機化合物の探索と培養細胞を用いた評価:β2-mアミロイド線維はウサギ滑膜由来細胞に対し、細胞毒性を有することを明らかにした。β2-mアミロイド線維は細胞表面に付着し、壊死及びアポトーシスの両者を引き起こすことで毒性を発揮すると考えられる。今後、細胞死を誘導するメカニズムを検討する予定である。(4)細胞外シャペロンのβ2-mアミロイド線維形成抑制機構解析:細胞外シャペロンのα2-マクログロブリン(α2M)が変性β2-mに結合し、β2-mアミロイド線維形成を阻害することを明らかにしている。分子レベルでその詳細を明らかにするために、α2Mの変性蛋白質との結合領域の同定を目指し、変異蛋白質等を作成し研究を進めている。さらに、high-throughput線維重合反応系により、アミロイド線維形成を抑制する新規細胞外シャペロンと考えられる血清アミロイドP成分やC反応性蛋白質の機能を解析した。その結果、これらがβ2-mアミロイドのみならずアルツハイマー病βアミロイド並びにII型糖尿病に関連するアミリンの線維形成を抑制することを示した。(5)上記の結果を用いて治療戦略の研究を進める予定である。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Cerebral amyloid angiopathy2012

    • 著者名/発表者名
      Yamada M, Naiki H
    • 雑誌名

      Prog Mol Biol Transl Sci

      巻: 107 ページ: 41-78

  • [雑誌論文] Distinguishing crystal-like amyloid fibrils and glass-like amorphous aggregates from their kinetics of formation2012

    • 著者名/発表者名
      Yoshimura Y
    • 雑誌名

      Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A

      巻: 109 ページ: 14446-14451

    • DOI

      10.1073/pnas.1208228109

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The monomer-seed interaction mechanism in the formation of the β2-microglobulin amyloid fibril clarified by solution NMR techniques.2012

    • 著者名/発表者名
      Yanagi K
    • 雑誌名

      J. Mol. Biol.

      巻: 422 ページ: 390-402

    • DOI

      10.1016/j.jmb.2012.05.034

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Polymorphism of β2-microglobulin amyloid fibrils manifested by ultrasonication-enhanced fibril formation in trifluoroethanol.2012

    • 著者名/発表者名
      Chatani E
    • 雑誌名

      J. Biol. Chem.

      巻: 287 ページ: 22827-22837

    • DOI

      10.1074/jbc.M111.333310

    • 査読あり
  • [学会発表] アミロイド線維形成・沈着の分子機構2012

    • 著者名/発表者名
      内木宏延
    • 学会等名
      第58回日本病理学会総会秋季特別総会(ヒトの疾患解明に直結した最新の病理学研究)
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      20121122-20121123
    • 招待講演
  • [学会発表] マウスF型apoA-IIのC末ペプチドは老化アミロイドーシス高発症マウスのアミロイド沈着を軽減する2012

    • 著者名/発表者名
      澤下仁子
    • 学会等名
      第27回老化促進モデルマウス(SAM)研究協議会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20120706-20120707
  • [学会発表] 細胞外シャペロンによるアミロイド線維形成抑制機構の解明2012

    • 著者名/発表者名
      小澤大作, 長谷川一浩, 李 映昊, 櫻井一正, 柳 浩太郎, 大越忠和, 後藤祐児, 内木宏延
    • 学会等名
      第12回日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      20120620-22
  • [学会発表] アミロイド線維形成時に現れる過渡的中間体のキャラクタリゼーション2012

    • 著者名/発表者名
      柳 浩太郎
    • 学会等名
      第12回日本蛋白質科学会年会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      20120620-20120622
  • [学会発表] Molecular mechanisms of β2-microglobulin amyloid fibril formation.2012

    • 著者名/発表者名
      Ozawa D
    • 学会等名
      XIIIth International Symposium on Amyloidosis
    • 発表場所
      Groningen(the Netherlands)
    • 年月日
      20120506-20120510

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公開日: 2014-07-24  

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