離散観測に拡散モデルの推測問題に関しては,観測間隔が一定で観測時間が長い場合については,時系列解析における推定量の漸近展開と同様の展開が得られた.ジャンプを持つ拡散過程については,エルゴード的である場合とノイズが小さい場合の最尤推定量の漸近正規性を証明が強い条件の下でできた.クレーム総額のモデルを複合ポアソン過程から飛躍付拡散過程に一般化し,倒産確率の漸近展開を形式的に求めた.顧客のリスクファクタとして有効な指標を定式化するための多重決定法を提案し,その方法は観測値の分布が連続なときはFDRを小さく保つことを証明し,離散的なときは数値実験により検証した.
|