今年度は22年度23年度の成果を基に,活用する力の育成を意図した授業プランを改善し教授実験を行いその成果を省察した。青森では,小学校5年生の合同について,小学校6年生の平均について,授業プランを作成し教授実験を行い,その成果を省察した。その結果,合同の学習では,図形の決定条件活用を導入素材とすること,平均では分布の様子を活用して考えるようにすることが子どもの活用する力を育てることに役立つことが明らかになった。 また,これまでの成果を東京の小学校で一般の教員がどの程度その成果を生かして子どもの活用する力の育成に貢献できるか省察するために,7回の教授実験を行った。そこでは,いくら教材を開発しても教員自身が算数の問題で活用する経験を積んでいないと教材のもっているよさを生かしきれないという実態が明らかになった。そこで,教員自身に活用すること経験させる教材を開発して,教授実験の前に活用する力を経験できるようにした。 このように開発された教材は日本数学教育学会論文発表会や姫路での研究会においてその成果を発表し,広く成果を広めるようにしてきた。
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