研究課題/領域番号 |
22500807
|
研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
大山 政光 滋賀大学, 教育学部, 准教授 (80332716)
|
キーワード | 科学教育 / 天文 / 太陽物理学 |
研究概要 |
平成22年度に本研究で作成した望遠鏡の組立てに関するデジタル・データを用いて、本学の学生指導および県内小・中学校教員に対し研修指導を行うとともに、作成データの検証を行った。その結果、冊子媒体だけでは、理解しづらい点や動きが分かりやすく有効であることが分かった。ただし、ほとんどの学生・教員が望遠鏡に初めて触る初心者のため、実感がともないにくいということも分かった。そこで、一度望遠鏡に触りながら試行錯誤する時間をとった後に、作成したデータを用いての指導を行うように改善することで、受講者の理解度がより上がり、作成データがより有効に活用できることが分かった。 次に、現職教員が学校現場で望遠鏡を使用することも想定し、望遠鏡だけでなく、子どもへの危険性も考慮に入れたデジタル・データベースを作成した。従来の市販書等は正しい方法のみの記載等であったため、初心者にとっては正しい方法からずれた場合の危険性に気付くことが非常に困難であった(例えば、最悪のケースでは子どもの頭、足等の骨折、望遠鏡破損等)。そのため、実際に危険を伴う方法で行うケースが多数見かけられた。そこで、本研究では、それぞれのケースでどんな危険性が想定されるかを示すことで、教員が注意すべき点を明確にクローズアップすることできた。平成22,23年度に作成したデータベースは、教員が子どものいる現場等で望遠鏡を安全に活用できる点で重要である。 小・中学校で学ぶ太陽の構造・現象に関し、最新の人工衛星で観測されたデータを用いてデジタル・データを作成した。 本年度の研究成果の一部を、日本理科教育学会近畿支部会で報告した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
望遠鏡に関するデータベースを作成し、また予定通り学生指導・教員研修を行い、検証を行った。 さらに、誤った方法による危険性について、太陽現象に関するデータも作成。 以上から、現在までの達成度は「おおむね順調に進展している」と自己評価するものである。
|
今後の研究の推進方策 |
本年度は日食や金星の日面通過などの現象があり、それらを安全に観察するためのデータベースやその際の太陽に関するデータベースを作成する。研究を遂行する上での問題点は、当日の天候である。悪天候の場合は、事前に準備する安全に観察するためのデータベースのみとする。 平成22,23年度で作成したデジタルデータベースを用いて、学生指導、教員研修等を行い、検証するとともに改善を行う。
|