研究課題/領域番号 |
22510167
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研究機関 | 四国大学 |
研究代表者 |
疋田 光伯 四国大学, 経営情報学部, 教授 (60110128)
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研究分担者 |
仲川 勇二 関西大学, 総合情報学部, 教授 (60141925)
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キーワード | 年金資金運用 / インデックスファンド / ポートフォリオ最適化 / 離散最適化 |
研究概要 |
本研究の目的は、現在公的年金資金運用等のために広く利用され、世界最高性能とされているインデックスファンド最適化ソフトウェア(バーラーモデル(米国))よりも経済指標追従精度面及び運用コスト面で勝る革新的なインデックスファンド最適化ソフトウェアの開発とその実用化を行うことである。本研究によって、実用化の目途が立てば、インデックスファンド運用技術で世界をリードし、この分野での国際競争力を高めることができる。さらには従来よりも安全性に優れかつ効果的な公的年金資金運用への道を切り拓き、日本の年金保障の質向上に寄与することができる。 本研究の目的を達成するために、平成23年度は、前年度で完成させたインデックスファンド最適化ソフトウェアに対して、大規模なシミュレーション実験を行うことによって、その有効性と革新性を検証することができた。具体的には、日本における過去の株式市場(日経225)において運用されてきた既存の日経225追従型インデックスファンドの運用実績(追従精度)と本最適化ソフトウェアにより編成されたインデックスファンドの運用実績を比較することにより、本最適化ソフトウェアの有効性と革新性を明らかにすることができた。また、本最適化ソフトウェアを多目的にも対応できるように改良することができた。 改良した最適化ソフトウェアについての基本思想をまとめた論文が電子情報通信学会論文誌(A)「二目的多次元ナップザック問題の全有効解列挙のための標的解法,J94-A」(平成23年8月)に掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画通りに実施され、目標通りの成果を上げることができている。その成果が関連の学会誌に採録されている。
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今後の研究の推進方策 |
今後も研究計画通りに本研究を推進する。22年度~23年度で開発した本最適化ソフトウェアは一目的の最適化問題(年金資金運用のためのポートフォリオ編成問題)を対象としたものであり、ほぼ本研究の目的を達成する目処がついた。本年度は、本最適化ソフトウェアを多目的に拡張することで、より質の高いポートフォリオ編成に挑戦したい。
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