研究課題/領域番号 |
22520073
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
大野 出 愛知県立大学, 日本文化学部, 准教授 (60247418)
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研究分担者 |
松宮 朝 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (10322778)
島田 健太郎 学習院大学, 総合基礎, その他(非常勤講師) (30468433)
小平 美香 学習院大学, 総合基礎, その他(非常勤講師) (90573139)
平野 多恵 十文字学園女子大学, 短期大学部, 准教授 (60412996)
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キーワード | みくじ / 占い / 寺院 / 神社 / 元三大師 / 法華経 / 御籤本 / 隠元 |
研究概要 |
当該年度においては、主として、禅宗(曹洞宗、臨済宗、黄檗宗)および日蓮宗の各寺院への、社会調査法に基づくアンケート調査を実施した。 実施方法としては、日蓮宗の場合は、日蓮宗に属する寺院の中から、主要な寺院を1000ヶ寺、抽出し、それら寺院にアンケートを送付する方法をとった。 一方、禅宗については、黄漿宗に関しては、すべての寺院へのアンケートの送付とし、曹洞宗に関しては、曹洞宗に属する寺院の中から、主要な寺院300ヶ寺、臨済宗に関しても、臨済宗に属する寺院の中から、主要な寺院300ヶ寺に絞り込むといった作業の後、アンケート調査を実施した。 結果、禅宗寺院へのアンケートの送付は凡そ1000ヶ寺に対するものとなったが、黄漿宗についてのみ、黄檗宗に属する全ての寺院への送付としたのは、隠元禅師の作とされている御籖本の存在があるためである。 その隠元禅師の作とされている御籖本が、現在の黄檗宗寺院でも用いられているか否かを確認するために、黄檗宗寺院のみ、悉皆調査の形をとった。 また、アンケートの内容についても、日蓮宗寺院に対するものと、禅宗寺院に対するものとでは異ならせた。日蓮宗寺院に対しては、元三大師御籖の他に、法華経の御籖を用いているか否かを問うものとした。江戸時代に元三大師御籖の御籖本に次いで、法華経の御籖本が多く刊行されているという事実を確認しているがためである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究分担者、連携研究者、研究協力者の尽力により、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、残る真言宗、浄土宗、浄土真宗へのアンケート調査を随時実施していく方針であるが、これまでの内偵調査により、真言宗では、ある程度のアンケートへの返信が見込まれるものの、浄土宗、浄土真宗については、アンケートへの返信が見込めないという問題点がある可能性が出てきた。特に浄土真宗については、本研究の主要テーマである御籖に対するアレルギーともいえる拒否反応、拒絶反応が想定していた以上に強い可能性があることも判明してきており、浄土宗、浄土真宗に関しては、他の宗派と同様のアンケート調査ではなく、別の方法、たとえば、調査に対応してくれる寺院を探り当て、直接口頭で、お伺いする(その場合も寺院名、僧侶名は匿名とする配慮が必要になってくるかもしれない)方法を選択せざるを得ない可能性もある。
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