研究課題/領域番号 |
22520162
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
MELI M.F. 関西大学, 文学部, 教授 (00340646)
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研究分担者 |
堀 潤之 関西大学, 文学部, 准教授 (80388412)
韓 燕麗 関西学院大学, 経済学部, 准教授 (10537096)
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キーワード | 越境 / 映画史 / ヨーロッパ映画 / 中国語圏映画 |
研究概要 |
メリは、英米における資料収集を行った。その映像作品に対して比較文化研究の角度からエコクリティカル分析を行った。米国ロチェスター市のジョージ・イストマン・ハウスフィルム資料館における日本関係のフィルムの目録を作成し始めた。 堀は、ヨーロッパ映画史における越境の事例を多様な側面から調査すべく、一方では映画作家自身の物理的な越境の事例、他方では映画作品それ自体の越境的な受容の事例を調査した。前者に関しては、特にナチスの勃興から第二次世界大戦までの時期における映画作家の亡命について(マックス・オフュルス、ジャン・ルノワール、ブリッツ・ラングなど)の資料を収集した。後者については、ジャン=リュック・ゴダールの作品が日本においてどのように受容されてきたかを調査し、研究論文にまとめた(2012年度に公刊予定)。 韓は、計画通り、基礎的資料の収集・新資料の発掘に力を入れてきた。北京にある中国電影資料館と香港電影資料館、そして大英図書館で調査を行い、現存する各種一次資料とくに映像資料をできるだけ発掘・収集を行った。東南アジアで発行される映画雑誌など貴重な文字資料に対する解読が、史実の解明に繋がる重要な基礎的研究になる。日本占領下の香港で製作された唯一の劇映画の特別上映を東京にある国立フィルムセンターで特別上映を依頼し、作品についての調査報告は香港電影資料館が発行した雑誌に掲載された。張莱莱などの関係者に対して聞き取り調査の内容を取り入れた口頭発表を、日本国内外の複数の学会と国際シンポジウムで行い、国内外の研究者と積極的に意見交換した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
最初の2年間、3人ともが資料収集を広く行い、その資料の分析を中心に行っております。すでに様々な研究成果が挙っておりますが、主にこの3年目において研究をまとめ、成果を挙げる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
まず、主な成果として関西大学出版局から一冊の研究本を発表する予定である。代表者と研究分担者とともに、この分野に関連している研究をしているそとの研究者から論文も集める。それ以上、各自が別に研究発表、殊に学術論文の出版を目的としております。
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