地方語史研究、および近世僧侶の学習実態の解明のために有益な資料を開発することを目的とし、徳島県真言宗寺院所蔵の文献について悉皆調査を行い、所蔵文献目録・索引を作成した。それに基づいて、以下の研究を行った。 ①聞書きなどに地方語史資料として有益な文献が存在することを確認した。発見した文献については、その言語事象を考察し、全文を翻刻し公開した。②僧侶個人の蔵書目録、書写・所持本などを用いて、僧侶個人の学習史の描出を試みた。また、教育機関としての寺院の自立と発展についての研究も可能であることを明らかにした。
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