研究課題/領域番号 |
22520547
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研究機関 | 東北文教大学短期大学部 |
研究代表者 |
澤 恩嬉 東北文教大学短期大学部, 総合文化学科, 准教授 (50389699)
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研究分担者 |
後藤 典子 東北文教大学短期大学部, 総合文化学科, 准教授 (50369295)
渡辺 文生 山形大学, 人文学部, 教授 (00212324)
山上 龍子 東北文教大学短期大学部, 留学生別科, 非常勤講師 (90461722)
依田 平 東北文教大学短期大学部, 総合文化学科, 准教授 (00369290)
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キーワード | 教室外活動支援 / 学習者主導 / アーカイブ型教材 / ブログ / 情報共有 / SNSツール / 気づき |
研究概要 |
本研究は、来日まもない初級日本語学習者が教室外活動を行うために自主的に情報収集を行い、また自らの体験を通して得た様々な情報や気づきを記録・蓄積することにより、同じ学習者同士が共有できる、学習者主導のアーカイブ型教材の開発とその効果的な活用法を探ることを目的としている。詳しい研究実施内容は以下の通りで・ある。 1.試作版システム教材の運用および情報のアーカイブ化 研究2年目である平成23年度は、22年度に構築した試作版システム教材を実際学習者が活用しながら、教室外活動を行い、活動の記録をシステム教材に蓄積していくようにした。システム教材は、ブログ型のもので、学習者が自らの活動を日記形式として記録していくものである。ブログは、できるだけ他の学習者が見ても分かりやすいように、写真や動画などの視覚情報を多く取り入れるようにアドバイスした。また、学習者の母語での入力も可能し、気軽にシステム教材へアクセスできるようにした。母語による記録は、随時協力者による日本語翻訳を加えるようにした。さらに、学習者同士の情報のやりとりをより活性化させるため、システムにはSNSツール(facebookやtwitter)を組み入れた。 2.プロジェクトワークの実施 学習者に教室外活動を積極的に行ってもらうために、日本事情の授業の中で、教室外活動として学習者が生活に密着した活動を自ら選び実行する「自由プロジェクトワーク」と、教師がタスクを与え学習者が実行する「課題プロジェクトワーク」を行った。このプロジェクトワークの実施にあたって、学習者が情報を収集するものとして、システム教材を利用し、活動後は学習者一人一人がシステム教材に活動内容を記録、教師または他の学習者がコメントを入れるようにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
東日本大震災の影響により、学習者の来日が遅れたものの、当初の予定通り、システム教材を活用し、教室外活動を実施することができた。
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今後の研究の推進方策 |
東日本大震災および福島原子力発電所の事故による影響で、東北地方への留学者数が激減している状況にある。 本研究の代表者および分担者の所属機関においても、同様の状況に置かれている。今後本研究を推進していくにあたっては、研究対象となる学習者数が限られてきてしまうことが予想されるが、当初の研究計画とおり研究を実行していく方針である。
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