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2010 年度 実績報告書

脳機能画像法を用いた第2言語語彙処理プロセスの研究

研究課題

研究課題/領域番号 22520605
研究機関桜の聖母短期大学

研究代表者

千葉 克裕  桜の聖母短期大学, 英語学科, 准教授 (50352547)

研究分担者 吉本 啓  東北大学, 高等教育開発センター, 教授 (50282017)
横山 悟  東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (20451627)
キーワード第2言語習得 / 語彙処理 / MEG / fMRI / 脳機能画像法
研究概要

平成22年度は、本研究の理論的基盤を確立するために先行研究の精査に重点を置き研究を推進した。行動実験によるこれまでの研究に加え、fMRI(機能的脳機能画像法)やEEG(脳波)を用いた研究により第2言語の語彙処理におけるプライミング効果について検証した。
Kroll & Stewart (1994)のRevised Hierarchical Model(以下RHM)は、行動実験により翻訳課題においてL2からL1への翻訳よりL1からL2への翻訳により時間を要することを証明しているが、fMRIやMEGなどの脳機能画像法を使用して検証したものはなかった。
先行研究を踏まえ、fMRIおよびMEGを使用した予備実験を実施した。はじめにSnodgrass & Vanderwart (1980)の標準化された線画を用い、英語と日本語による意味正誤判断課題により実験を行った。線画と単語の正誤判断を行わせ、MEGにより脳の賦活部位を撮像したが、結果として有意な分析が出来なかった。その理由としては線画の視覚情報処理に多大な付加がかかり、脳の賦活が大きくなりすぎたため言語処理に関わる信号を特定することができなかったと考えられた。
次に上述の結果を踏まえMEGによる翻訳課題実験を実施した。順方向(英語→日本語)、逆方向(日本語→英語)の単語による翻訳課題を準備し、被験者はTOEIC900点以上の超上級者と500点台の中級者の2名により計測した。結果は、初級学習者に比べ上級者は400ミリ秒前後に見られるN400の収束が早く、中級者は波形の乱れが長く続き意味判断に迷っていることが確認された。また、上級者でも逆方向の課題では順方向に比べ処理時間、賦活部位ともに長く、大きく、RHMを裏付ける結果が得られた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 第2言語学習者のメンタルレキシコン-脳機能画像法による検証とその課題-2010

    • 著者名/発表者名
      千葉 克裕
    • 学会等名
      大学英語教育学会 東北支部例会
    • 発表場所
      仙台市民会館
    • 年月日
      2010-11-27

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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