研究課題/領域番号 |
22530421
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研究機関 | 麗澤大学 |
研究代表者 |
梅田 徹 麗澤大学, 外国語学部, 教授 (70193935)
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研究分担者 |
大野 正英 麗澤大学, 経済学部, 准教授 (80573724)
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キーワード | 企業不祥事 / コンプライアンス / 不正 / 腐敗防止 / リスクマネジメント |
研究概要 |
本研究は、企業不祥事とは何かを規定し、それに基づいて、企業不祥事の事例を過去20年間の新聞記事の中から抽出する作業を経て、企業不祥事の網羅的なリストを作成し、企業不祥事のデータベースを構築することを目的として研究プロジェクトを開始した。研究プロジェクトの狙いは四つある。第一に「企業不祥事」とはいったい何かという基本的な問題に立ち返って概念規定を行うこと、第二に、それに基づいて一定範囲の新聞報道から過去の企業不祥事の事例をできるだけ網羅的に抽出すること、第三に、抽出した企業不祥事の事例をもって一定の形式を備えたデータベースを構築すること、第四に、抽出した企業不祥事事例を観察し(当該データベースを利用して)そこに見られる一定の傾向を分析することである。1990年から2009年までの過去20年間にわたる企業不祥事の事例抽出作業はほぼ完了した。しかし、収集した情報の整理および分析がまだできていない。予定通りに作業が進めば、収集したデータを基に簡単な形式のデータベースにまで仕上げるところまで進むはずであったが、種々の理由により、作業が遅れている。ある程度の分析が終われば、研究論文を著すこともでき、また、海外の学会等において発表するための渡航費等も計上するつもりであったが、そこまでは進む見込みがないので、海外渡航の計画は断念することにした。最終年度は、残りの作業に集中的に取り組み、企業不祥事についての研究論文を発表できるようにしたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新聞記事からの企業不祥事情報の収集に想定していた以上に時間がかかったこと、バイトを雇用して情報収集に当たらせたが、これも想定していた以上にバイトの勤務時間等の管理、統制が難しく、想定したとおりに仕事がはかどらなかったことによる。研究代表者が学内業務等の理由で十分なエフォートを注げなかったことに起因している。今年度は、エフォートの配分を間違えないようにしたい。
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今後の研究の推進方策 |
過去20年間にわたる企業不祥事の事例を収集することについては、若干の時間的遅れはあるものの、ほぼ残りの数ヶ月を費やして終了させることができると予想される。もっとも、当初に予定していた一定の形式を付与されたデータベースを構築するまでには時間的にも、予算的にも限られているため、収集した情報については一定の形式を付与して整理し、扱いやすいように仕上げることをもって第三段階を終え、企業不祥事事例について見られる一定の傾向を分析することをもって、本研究プロジェクトを終了する予定である。
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