他者の視点からの眺めを予想する能力を意味する空間的視点取得の生涯発達的特徴について明らかにすることが目的であった。隠れん坊を模したビデオゲームを新たに作成し、これを用いて幼児から高齢者まで合計840名ほどからデータを収集した。反応時間と正答率の分析を行ったところ、仮想的身体移動に関わる能力は成人期まで発達し続けて、通常の加齢でにおいては低下しにくいこと、そしてそれ以外の認知的情報処理に関わる能力は6歳から13歳の間に大きく伸張することが示された。さらにこの成果を、脳卒中後遺症のリハビリテーションに応用する試みも行った。
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