研究課題
昨年度実施した予備調査に関する研究成果を基に,現職教員に対する本調査を実施した。具体的な活動内容は以下の通りである。(1)研究代表者及び同分担者が集い,研究目的や研究計画を再確認した(5月)。(2)現職教員に対するインタビュー調査を行った。高知グループ(島田,深見,宮橋)と鹿児島グループ(髙谷,深見,森)に分かれ,各グループで3名ずつの教師を対象にインタビューを行った。(3)本調査の内容の分析と研究の総括を行った(10~3月)。以上の活動から明らかになった知見は、次の通りである。まず、調査をした小学校教員においては,教職の中核としてつねに子ども(児童)の成長について考えていく姿勢や行動,多様な場面に関連性を見出す行為位置づけられていた。また,そうした文脈には,学級担任制が基盤となっており,特別活動といった教科学習以外の学びをデザインしていること,さらには,生活指導を含めた学級経営を担任が主となって進めているといった日本の小学校教師の職務特性が見られた。加えて,こうした多様な場面を紡いでいく職務の特性としては,多様な場面で,多様な人々とかかわることが求められていること,そして,教員が他者と関わることを職務の前提としていることや,その自他の関わりが,キャリアの差を超えて,教師に解決すべき状況を提示しているといった自他の関係構造が示された。そして,これらの教員は,関わりの当事者であると同時に,関わりが生み出す状況の改善案を考案・実践していく主体でもあったことも見出された。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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カリキュラム研究
巻: 22 ページ: 印刷中
高知大学教育実践研究
巻: 27 ページ: 印刷中