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2011 年度 実績報告書

クロマティック赤方偏移とホモトピー論的代数幾何

研究課題

研究課題/領域番号 22540087
研究機関岡山大学

研究代表者

鳥居 猛  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (30341407)

キーワード安定ホモトピー圏 / 可換S代数 / ホモトピカル代数幾何 / クロマティックレベル / 形式群 / ホモトピー固定点
研究概要

前年度に引き続き安定ホモトピー圏の局所的・大域的構造、特にクロマティック赤方偏移現象について理解を深めることを目標として研究を行った。
K(n)局所化圏はAdams型のスペクトル系列を通して、Morava E理論E_nとその安定化群G_nにより調べることができる。このスペクトル系列の形が固定点スペクトラムの降下スペクトル系列と類似していることから、任意のK(n)局所スペクトラムをG-nのホモトピー固定点スペクトラムで記述できるかという問題があった。この問題に対してDevinatz-HopkinsはK(n)局所化球面L_{K(n)}S^θのK(n)局所E_n-Adams分解を基に期待される性質をもつスペクトラムを構成した。しかしながらDevinatz-Hopkinsの構成は本来のホモトピー固定点スペクトラムの構成法とは異なっており、固定点関手の導来関手としてのホモトピー固定点スペクトラムの構成が期待されていた。これに対してDavisはGoerssによる空間におけるホモトピー固定点関手の理論をスペクトラムに拡張することにより、固定点スペクトラムの導来関手としてのホモトピー固定点スペクトラムを定義し、Morava E理論とその安定化群に対してそのホモトピー固定点スペクトラムがDevinatz-Hopkinsの構成によりできるスペクトラムとホモトピー同値になることを示した。またDavisの構成法により任意の有限スペクトラムのK(n)局所化はホモトピー固定点スペクトラムとして得られることが分かる。今年度はDavisとの共同研究により有限スペクトラムとは限らない任意のスペクトラムのK(n)局所化がDavisの方法により得られること示した。また、この結果を異なるクロマティックレベルにおけるK(n)局所化圏の比較に応用する研究を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度の研究によりK(n)局所化圏のある種の代数的モデルを構成することができた。今後、これを異なるK(n)局所化圏の比較に応用する段階に入っており、当初の研究目的に向かっておおむね順調に進展していると考えられる。

今後の研究の推進方策

おおむね当初の研究計画に沿って研究を進めていく予定である。また局所化された安定ホモトピー圏の不変量をこれまでに得られた代数的モデルを用いて研究する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] K(n)-localization of the K(n+1)-local E_{n+1}-Adams spectral sequences2011

    • 著者名/発表者名
      Torii Takeshi
    • 雑誌名

      Pacific Journal of Mathematics

      巻: 250 ページ: 439-471

    • DOI

      10.2140/pjm.2011.250.439

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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