研究課題/領域番号 |
22540105
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研究機関 | 広島工業大学 |
研究代表者 |
知念 直紹 広島工業大学, 工学部, 准教授 (20370067)
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研究分担者 |
友安 一夫 都城工業高等専門学校, 一般科目理科, 准教授 (10332107)
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キーワード | 位相幾何 / 幾何学的群論 / コンパクト化 / Shape理論 / CAT(O)空間 / Coarse幾何 |
研究概要 |
Novikov予想とGromov-Lawson予想と関連のあるCoarse幾何学のasymptotic次元の研究とCAT(O)空間の境界とその他の距離に依存するコンパクト化の剰余の代数的位相的性質と連続体からみた位相的性質の解析が本研究の主な目的となる.特に本年度は,同一の有限生成群が幾何的に作用しているCAT(O)空間の境界のCE同値の解明を目的とする.その境界はShape同値であることは知られているが,一般に同相でないことが知られている.Shape同値より強いCE同値かというごとが問題になるが,同一の群が幾何的に作用しているCAT(O)空間が単純ホモトピー同値であることがわかり,「第1回早稲田幾何的トポロジー研究集会」においてその結果を発表した.また,asymptotic次元と関係があると思われる写像によるカラーリング数について,局所有限グラフ上の同相写像のカラーリング数を写像による周;期点の周期の最大公倍数によって完全に分類した。さらにHigsonコンパクトと関連のある距離に依存するSmirnovコンパクト化について,空間の一様局所連続性とそのSmirnovコンパクト化の境界の次元との関係性を友安氏との共同研究において得ることができた.以上の結果を数学専門誌に発表し,日本数学会において口頭による発表を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究業績の概要より,単純ホモトピー同値の写像を境界までCEという性質を保ちながら拡張すればよいが,ある専門家と議論したとき,もしそのような拡張ができるならば同相写像になるのではないかというような予想がでた.
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今後の研究の推進方策 |
研究業績の概要と現在までの達成度を鑑み,CrokeとKleinerの例,つまり同じ群が幾何的に作用している2つのCAT(O)空間の境界が同相でない群とCAT(O)空間の解析を行うことが,:重要だと思われる.すなわち,この例について,単純ホモトピー同値を生成するCE写像を境界まで拡張できるかどうかを研究することが,今後の本研究課題の推進となる.
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