固有値と固有空間の新奇なホロノミー

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 22540396
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 数理物理・物性基礎
• 研究機関: 首都大学東京
• 研究代表者: 田中 篤司 首都大学東京, 理工学研究科, 助教 (20323264)
• 連携研究者: 全 卓樹 高知工科大学, 工学部, 教授 (60227353)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2012
• キーワード: 新奇な量子ホロノミー / 例外点 / 量子回路 / フロケ作用素 / 量子写像

研究概要

固有値や固有空間の新奇な量子ホロノミー(全のアンホロノミーとも呼ばれる)とは、量子系の固有値や固有空間が、パラメータに対して多価性を帯びる現象のことである。本研究課題では、既存の新奇な量子ホロノミーの一般論を進展させると同時に、多自由度系あるいは多体問題での新しい例題を得た。現在でも新奇な量子ホロノミーは純理論的な研究課題であるが、実験的な研究との距離を縮めることができた。

研究成果

• [雑誌論文] Gauge invariants of eigenspace and eigenvalue anholonomies: Examples in hierarchical quantum circuits (2012)
  • 著者名/発表者名: Atushi Tanaka, Taksu Cheon and Sang Wook Kim
  • 雑誌名: Journal of Physics A: Mathematical and Theoretical 巻: Vol. 45 ページ: 335305-1-335305-20
  • DOI: DOI:10.1088/1751-8113/45/33/335305
  • 査読あり
• [雑誌論文] Adiabatic Theorem for Discrete Time Evolution (2011)
  • 著者名/発表者名: Atushi Tanaka
  • 雑誌名: Journal of the Physical Society of Japan 巻: Vol.80 ページ: 125002-1-125002-2
  • 査読あり
• [雑誌論文] Eigenvalue and eigenspace anholonomies in hierarchical systems (2011)
  • 著者名/発表者名: Atushi Tanaka, Sang Wook Kim and Taksu Cheon
  • 雑誌名: Europhysics Letters 巻: Vol. 96 ページ: 10005-1-10005-6
  • DOI: DOI:10.1209/0295-5075/96/10005
  • 査読あり
• [雑誌論文] Quantum anholonomies in time-dependent Aharonov-Bohm rings (2010)
  • 著者名/発表者名: Atushi Tanaka and Taksu Cheon
  • 雑誌名: Physical Review A 巻: Vol. 82 ページ: 022104-1-022104-6
  • DOI: DOI:10.1103/PhysRevA.82.022104
  • 査読あり
• [雑誌論文] Exotic quantum holonomy induced by degeneracy hidden in complex parameter space (2010)
  • 著者名/発表者名: Sang Wook Kim, Taksu Cheon and Atushi Tanaka
  • 雑誌名: Physics Letters A 巻: Vol.374 ページ: 1958-1961
  • DOI: DOI:10.1016/j.physleta.2010.02.058
  • 査読あり
• [学会発表] 一次元ボーズ系での固有値・固有空間のアンホロノミー: (II) 隠れた複素縮退点 (2013)
  • 著者名/発表者名: 田中篤司, 米澤信拓, 全卓樹
  • 学会等名: 日本物理学会第68回年次大会
  • 発表場所: 広島大学 東広島キャンパス
  • 年月日: 2013-03-28
• [学会発表] 固有値と固有空間のアンホロノミー (2012)
  • 著者名/発表者名: 田中篤司
  • 学会等名: 応用解析研究会
  • 発表場所: 早稲田大学西早稲田キャンパス
  • 年月日: 2012-11-17
• [学会発表] kicked top における固有空間と固有値のアンホロノミー (2012)
  • 著者名/発表者名: 田中篤司, 全卓樹
  • 学会等名: 日本物理学会 2012年秋季大会
  • 発表場所: 横浜国立大学
  • 年月日: 2012-09-21
• [学会発表] Exceptional points behind eigenspace and eigenvalue anholonomies of bound states (2012)
  • 著者名/発表者名: Tanaka, Atushi
  • 学会等名: Non-Hermitian Operators in Quantum Physics (PHHQP XI)
  • 発表場所: University Paris Diderot, Paris, France
  • 年月日: 2012-08-28
• [学会発表] Sang Wook Kim, 固有空間と固有値のアンホロノミーでのゲージ不変量 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田中篤司, 全卓樹
  • 学会等名: 日本物理学会 2012 年年次大会
  • 発表場所: 関西学院大学西宮上ケ原キャンパス
  • 年月日: 2012-03-24
• [学会発表] 固有空間・固有値のアンホロノミーでのゲージ不変量 (2012)
  • 著者名/発表者名: 田中篤司
  • 学会等名: 量子論の諸問題と今後の発展
  • 発表場所: 高エネルギー加速器研究機構つくばキャンパス
  • 年月日: 2012-03-17
• [学会発表] 量子写像および量子回路での断熱定理 (2011)
  • 著者名/発表者名: 田中篤司
  • 学会等名: 日本物理学会 2011 年秋季大会
  • 発表場所: 富山大学五福キャンパス
  • 年月日: 2011-09-23
• [学会発表] 固有値・固有空間のアンホロノミーの階層的構成 (2010)
  • 著者名/発表者名: 田中篤司, 全卓樹,Sang Wook Kim
  • 学会等名: 量子科学における双対性とスケール
  • 発表場所: 京都大学基礎物理学研究所
  • 年月日: 2010-11-04
• [学会発表] 多準位系での固有値・固有 空間のアンホロノミーの階層的構成 (2010)
  • 著者名/発表者名: 田中篤司, 全卓樹,Sang Wook Kim
  • 学会等名: 日本物理学会第64回秋季大会
  • 発表場所: 大阪府立大学中百舌鳥キャンパス
  • 年月日: 2010-09-26
• [備考]
  • URL: http://researchmap.jp/tanaka-atushi/