電解析出法プロセスの最適化により、均質でかつ内部応力を低減した厚み2mm以上のNi基バルクナノ結晶材料を創製した。その延性を評価した結果、バルクナノ結晶 Ni においては引張強度 1.2 GPa、伸び15 %が、バルクナノ結晶 Ni-W 合金については引張強度 1.4GPa、伸び 13%が得られた。破断伸びと組織因子との関係を調べた結果、塑性変形能が増加するとともに、試料の(200)配向度が増加する傾向が見られた。これは結晶成長メカニズムに起因したものであると考えられ、コロニー組織の形成に関連するものであると示唆された。
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