大豆イソフラボンのひとつゲニステイン(GNS)によるアセトアミノフェン(APAP)肝障害抑制効果を検討した。まず培養細胞を用いてAPAP肝障害に対するGNSの抑制効果を検討した。対照にはN-アセチル-L-システイン(NAC)を用いた。次に、GNSのAPAP肝障害抑制効果におけるエストロゲン受容体(ER)の関与を検証した。さらにマウスを用いて同様の解析を行った。培養細胞実験では、GNSはAPAP肝障害に対し、NACと同等もしくはそれ以上の抑制効果を示した。また、ER阻害剤の投与により、GNSのAPAP肝障害抑制効果は低下した。マウス実験でも、GNSによるAPAP肝障害抑制効果が認められた。GNSはERを介して、APAP肝障害を抑制すると考えられた。
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