研究概要 |
本研究では,果樹作農家の意思決定場面を対象に,隔年結果や気象変動等のリスクに応じた複数年度の実績を利用可能とするような経営情報データベースとその利用システムの構築を課題とした.また,このデータベースについては,技術体系等の農家を取り巻く経営条件に対応した果樹作農家の意思決定を支援するシステムとしての応用可能性の実現を目的とした.また、動学的な農家行動の主体均衡モデルを構築・推定し、長期的な意思決定に資する多様なリスクを考慮した農家行動(投入・産出関係)を数量的に把握することにより、果樹作農家の意思決定支援に資する基礎的知見の整理を課題とした.具体的な経営情報データベース構築のための研究活動として,一定数の農家を対象としたアンケート調査,及び,ヒアリング調査を実施した.そして,果樹作農家の意思決定に関する重要な情報を定性的・定量的データとして収集することが出来た.ただし,個人情報保護に関する各種対応の必要性から,これらの情報を用いた研究成果の報告は実現したが,データベースとして構築(公表)することは困難であったことが残念であった.
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