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2011 年度 実績報告書

食塩感受性高血圧における炎症シグナルとリンパ管再構築に対する高張性Na蓄積の意義

研究課題

研究課題/領域番号 22590907
研究機関群馬大学

研究代表者

中村 哲也  群馬大学, 医学部, 准教授 (10272238)

キーワード循環器・高血圧 / 内科 / 発現制御
研究概要

食塩感受性高血圧における腎臓のリンパ管再構築の機序を明らかにするため、血管内皮細胞機能に影響を与える因子の発現変化を検討した。
ウシ大動脈血管内皮細胞及びヒト大動脈血管内皮細胞において、野生型HSF1の過剰発現によりendothelial nitric oxide synthase(eNOS)、thrombomodulin(TM)の発現上昇を認め、Plasminogen activator inhibitor-1(PAI-1)、Endothelin-1(ET-1)の発現抑制を認めた。活性型heat shock factor1(HSF1)では野生型HSF1に比べて発現変化がより強く認められた。
HSF1によって誘導される各heat shock proteinsにより、ET-1、TM、eNOS、PASI-1の発現の変化を観察した。ET-1はHSP90の過剰発現により減少した。TMはHSP32の過剰発現により上昇した。eNOSは、HSP70とHSP90の両者の過剰発現により発現が誘導された。逆にPAI-1は、HSP70とHSP90の両者の過剰発現により抑制された。PAI-1はHSP32の過剰発現でも抑制された。
以上から、野生型HSP1及び活性型HSF1はheat shock proteinsの発現を介して、血管拡張因子を増加させ、抗凝固系を増加させることにより、血管内皮細胞機能を改善させることが示された。このことは、食塩感受性高血圧における腎臓のリンパ管再構築においても、一定の機能を果たしていることを予想させる結果であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究目的をひとつひとつ、着実に達成することで研究を進めている。おおむね順調に進展していると考えている。

今後の研究の推進方策

3ヵ年計画の最終年度になったことから、論文業績等成果を集大成するように研究を進めたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Constitutively active heat shock factor 1 enhances glucose-driven insulinsecretion2011

    • 著者名/発表者名
      Uchiyama T
    • 雑誌名

      Metabolism Clinical and Experimental

      巻: 60 ページ: 789-798

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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