頸動脈における動脈硬化巣の不安定化は脳梗塞の原因となる。この動脈硬化巣の不安定化には酸化ストレスによるマクロファージの活性化、血管内皮の脆弱化、動脈硬化巣そのものの血栓化などが関与している。そこで、脳梗塞予防の観点から、動脈硬化巣の安定化に影響を与える要因を検討した。本研究では、細胞間連絡器官であるギャップ結合の構成蛋白であるコネキシン(Cx)の発現に着目し、酸化ストレスを受けている細胞との関連を免疫組織学的に観察した。その結果、サブタイプのCx37は酸化ストレスに関連した動脈硬化巣の安定化に、Cx43は酸化ストレスとは独立した動脈硬化巣の安定化に寄与していることが推測された。
|