研究概要 |
骨のリモデリングにおいて重要な役割を担う破骨細胞を制御する新たな技術の開発は,補綴歯科治療で問題となる不要な骨吸収を抑制するための新たな治療法に結びつく可能性がある。これまでに我々は,神経細胞株 PC12 を用いた実験により,カルシニューリン B と結合して NFAT活性を制御する分子として PICK1 を同定している。本研究で我々は,PICK1 が破骨細胞前駆細胞においてもカルシニューリンと結合しており,カルシニューリン‐NFAT シグナルを介して分化を制御していることを明らかにした。本研究成果によって,PICK1 が新たな骨吸収抑制法の標的分子となり得る可能性が示唆された。
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