日本における病院調査および英国における賃金等級制度の調査結果を踏まえ、日本における合理的賃金制度モデルのあり方を考察した。 わが国の代表的な賃金制度は、年功給に一部能力給を合わせた制度で、能力評価はクリニカルラダーが多用されていたが、今後は、ラダーをコンピテンシー評価に移行させることが必要である。また、英国で現在用いられている給与等級(Band)のように、医療職全体に共通する評価基準・賃金等級を設ける必要があると考えられた。また、成果給については、個々人の成果を評価することじたいが、チームで業務を遂行する看護職者には適切ではないと考えられた。
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