本研究の目的は、メランコリー親和型うつ病患者およびメランコリー親和型でないうつ病患者を対象に含めた生活困難感の概念モデルを明らかにすること、および「うつ病患者生活困難感尺度」(案)を作成することである。うつ病患者へのインタビューを質的帰納的に分析し、生活困難感の概念モデルの検討および「うつ病患者生活困難感尺度」(案)を作成した。さらに尺度(案)の妥当性について検討を行った。うつ病患者の抱える生活困難感として、「自分の考えに飲み込まれ、そのために感じるつらさ」があることが明らかになり、また「うつ病患者生活困難感尺度」(案)については、専門家および当事者によりその妥当性が確認された。
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