研究概要 |
本研究の最終目標はエンドオブライフまで在宅支援を行えるような基盤を整備することである。これによって腹膜透析療養者がエンドオブライフまで療養者の自宅で療養者のセルフケア能力を最大限に発揮して生きることが可能になる。平成22年度は在宅の腹膜透析療養者の支援において、基幹病院の腹膜透析外来専任看護師、在宅支援をするケアマネジャーと訪問看護師が連携してセルフケア能力向上を目指して療養生活を支援をするための基盤整備を行うことであった。本年度は東京地区,岡山地区,福岡地区に加えて静岡地区の4ヶ所で1回ずつ腹膜透析療養者のセルフケア能力測定方法についての研修会を行い、東京地区と岡山地区では地域連携グランドモデルの活用方法のワークショップを行った。研修会の内容としては,Peritoneal Dialysis Self-Care Agency(以下PDSCA)の活用方法をについて仮想事例を用いて解説し、基幹病院の腹膜透析外来専任看護師がセルフケア能力を測定できるようにした。さらに在宅支援で中心的役割を担うケアマネジャーにもPDSCAの結果を支援計画に生かす方法について解説した。ワークショップの内容としては実際の事例を元に地域連携グランドモデルを活用してPDSCAの結果を踏まえたケアプランの立案を行った。看護師以外のライセンスを持つケアマネジャーから、セルフケア能力という考え方が理解しづらいため、セルフケア理論の研修会を開催して欲しいという意見が多く寄せられた。H23年度に希望者にはセルフケア理論の研修会を設けることを考えている。東京、福岡、岡山地区の基幹病院においては腹膜透析外来専任看護師によって、在宅療養中の腹膜透析療養者のセルフケア能力の測定が行われ、腹膜透析外来専任看護師とケアマネジャーが地域連携支援グランドモデルとのすり合わせ作業に入った。来年度は一人ひとりの腹膜透析療養者に対するモディファイモデルを策定し運用する。
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