極浅接合形成への応用のため、固体ボロンターゲットにレーザーを照射し、発生したプラズマから放出される高速 B イオンの特性を調べた。発生した B イオンのピークエネルギーは、レーザーの強度を変えることにより、 150 から 550eV の範囲でコントロールできる。B イオンの価数ごとのエネルギー分布の測定結果より、レーザー強度が 3.0×1010W/cm2以下の場合、ピークエネルギー近傍の B イオンのほとんどは1価であり、出射角度が、レーザーの入射方向から 45°以内では、ピークエネルギー近傍のイオンの強度は、2×1012ions/(eV・Sr) 以上であった。これらの結果はレーザープラズマからの B+イオンが 10nm 以下の極浅ドーピングに応用可能であることを示している。
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