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2011 年度 実績報告書

ハテナ・アレニコラの次世代シーケンスを用いた核ゲノム解析

研究課題

研究課題/領域番号 22657024
研究機関筑波大学

研究代表者

井上 勲  筑波大学, 生命環境系, 教授 (70168433)

研究分担者 中山 剛  筑波大学, 生命環境系, 講師 (40302369)
キーワードゲノム / 進化
研究概要

昨年度外注に出したRocheGSFLX+から得られたリードをNewblerでアセンブルさせた。しかし,得られたリードの約9割に2-4塩基の重複配列を多数含むリードが見られ,アセンブル開始から2週間経っても,アセンブルの進捗が見られなかった。そのため,解析に出したサンプルをこれ以上シークエンスしても全ゲノム解析に使えるサンプルが得られないと判断し,解析を中断した。得られた残りの約1割の配列について,BLASTxにて相同検索した結果,細菌・ウイルス由来の配列や後生動物・ストラメノパイル・アルベオラータなどの配列にヒットした。細菌やウイルス由来の配列に関しては,ハテナ細胞内に含まれていた生物由来だと考えられる。また,それ以外の真核生物にヒットした配列に関しては,データベース上にハテナに近縁な生物由来の配列がないため,様々な分類群の配列にヒットしたと考えられる。
ハテナ複数細胞では,細菌やウイルスをはじめ,共生藻の配列を除くことができない。そのため,ハテナの核のみをマイクロマニュピレーターで単離し,同様に全ゲノム増幅をさせた。しかし,核のみを単離しても,クオリティチェックのためのハテナ18SrDNAの増幅が見られなかった。
これらの結果から,ハテナにおいては細菌やその他の原生生物で行われているようなシングルセルからのゲノム増幅は難しいことがわかった。これは,細胞から核のみを単離した場合でも同様だった。ハテナ複数細胞からの全ゲノム増幅では,ハテナ由来と思われる配列を取得することに成功したが,得られた総リードの多くが2-4塩基の重複配列であり,今後は全ゲノム増幅の際のさらなる条件検討が必要である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Speroid bodies in rhopalodiacean diatoms were derived from a single endosymbiotic cyanobacterium2011

    • 著者名/発表者名
      T Nakayama, Y Ikegami, T Nakayama, K Ishida, Y Inagaki & I Inouye
    • 雑誌名

      J. Plant. Res

      巻: 124 ページ: 93-97

    • DOI

      DOI:10.1007/s10265-010-0355-0

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Green-colored plastids in the dinoflagellate genus Lepidodinium are of core chlorophyte origin2011

    • 著者名/発表者名
      T Matsumoto, F Shinozaki, T Chikuni, A Yabuki, K Takishita, M Kawachi, T Nakayama, I Inouye, T Hashimoto & Y Inagaki
    • 雑誌名

      Protist

      巻: 162 ページ: 268-276

    • DOI

      DOI:10.1016/j.protis.2010.07.001

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Taxonomy and phylogeny of a new kleptoplastidal dinoflagellate, Gymnodinium myriopyrenoides sp.nov.(Gymnodiniales, Dinophyceae), and its cryptophyte symbiont2011

    • 著者名/発表者名
      Haruyo Yamaguchi, Takeshi Nakayama, Atsushi Kai, Isao Inouye
    • 雑誌名

      Protist

      巻: 162 ページ: 650-667

    • DOI

      10.1016/j-protis.2011.01.002

    • 査読あり
  • [学会発表] 藻類から見た地球進化と地球環境2011

    • 著者名/発表者名
      井上勲
    • 学会等名
      地球惑星科学連合2011年連合大会
    • 発表場所
      幕張メッセ
    • 年月日
      2011-05-26
  • [学会発表] NBRP「藻類」:未来を支える藻類リソース2011

    • 著者名/発表者名
      山口晴代, 井上勲
    • 学会等名
      地球惑星科学連合2011年連合大会
    • 発表場所
      幕張メッセ
    • 年月日
      2011-05-26

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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