研究概要 |
2000~2001年の循環器健診を受診した40~79歳の大阪、秋田、茨城の地域住民(男性1,985人、女性3,677人)を対象としたコホート研究の結果、虚血性心疾患発症の年齢・地域調整ハザド比は、女性のインスリン分泌能指標低値群で8.9(1.1-72.4)(p=.04)と有意に高かった。これは、多変量調整後も9.1(1.1-77.0)(p=.04)と有意であり、血糖値正常域に限った場合でも年齢・地域調整HR8.1(1.0-68.0)(p=.05)、多変量調整HR7.2(0.8-62.0)(p=.07)と同様の傾向が認められた。脳卒中発症については、いずれも有意な関連は認められなかった。一方、2008年1月~2012年3月の40~79歳ドック受診者198人(男性96人、女性102人)を対象とした横断研究の結果、メタボリックシンドローム(MetS)の性・年齢調整オッズ比(OR)は、インスリン抵抗性有り群で13.5(3.7-48.7)であった。また、内臓脂肪面積過剰のORは、インスリン抵抗性有り群で4.9(2.4-10.0)、インスリン分泌能低下群で0.3(0.2-0.7)、同様に、脈波伝播速度高値のORは、3.2(1.5-6.7)、0.4(0.2-0.8)とそれぞれ有意な関連が認められた。
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