二核ルテニウム錯体を用いて、2分子の一酸化窒素(NO)を2つのプロトンおよび2電子を用いて、亜酸化窒素(N2O)と水へと変換するNO還元サイクルを段階的に達成している。変換効率を上げるために、二核ルテニウム錯体間の架橋配位子の効果、反応機構に関する研究を行った。さらに、光反応によるN2O分子の脱離反応を行い、高収率で進行することを見出した。 また、NO分子と他の小分子を二核ルテニウム錯体上に隣接配置させることにも成功し、それらの還元反応により、二核ルテニウム錯体上におけるラジカル屈曲型NO配位子の合成および単離に成功した。
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