研究概要 |
義手の手先具の開閉を行う各々独立した2体系である筋電制御方式とBowdenケーブル方式を融合したハイブリッド方式を提案することで,多機能義手に新たな操作体系と義手ハンドのメカニズムを確立し,より作業性に富んだ義手の可能性を調査する.筋電制御方式とBowdenケーブル方式の義手ハンドの把持力調整能力を調査する実験を行い,精密・力把持機能を有する義手ハンドのメカニズム開発のための仕様を定める.実験は,筋電位制御式とBowden ケーブル制御式に対し,健手も含めた把持力調整能力の比較実験を行い,その被験者の時系列データと10名の被験者の整定時間,目標把持力が維持されるまでに一定把持力を保った回数,各目標把持力に対する試行中の最大把持力の比の3指標について平均と偏差の結果から両制御系の特徴を分析した.同結果を基に,義手の筋電・Bowdenケーブルハイブリッド制御系を共存させうる指の駆動メカニズムを設計,試作,筋電位制御式,Bowden Cable制御式,健手との比較実験を行い,筋電・Bowdenケーブルハイブリッド制御系義手ハンドを設計し,作業に応じて精密把持と力把持を選択できるヒューマン-メカトロニクス・インタフェースと多機能義手ハンドの確立を目指す
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