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2012 年度 研究成果報告書

自社株買いによる富の移転

研究課題

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研究課題/領域番号 22730252
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 財政学・金融論
研究機関神戸大学

研究代表者

畠田 敬  神戸大学, 大学院・経営学研究科, 准教授 (90319898)

研究期間 (年度) 2010 – 2012
キーワード自社株買い / 利益マネジメント / 収益性 / 配当の硬直性 / 富の移転
研究概要

本研究では、まず、日本企業のペイアウト政策(配当と自社株買い)が、どのような特徴を有しているのかを明らかにする。そして、配当や自社株買いを行う企業とその株主との間における富の移転(wealth transfer)問題についての可能性の考察を行う。主要な実証結果によれば、
(1)企業は、自社株買いを配当の補完的なペイアウトとして利用していること、
(2)企業が、自社株買いを実施する前に、利益マネジメントを行っており、しかも、収益指標(ROA)の変化を見る限り、自社株買いが、将来収益の楽観性を表わすシグナルというよりもむしろ、その企業におけるリスクのシグナルとなっていること、
(3)近年(2003年度-2010年度の期間)において、配当の硬直性は観察されず、むしろ、企業が収益に対して柔軟な配当政策を実施していること、が挙げられる。
これらの結果をまとめると、日本において自社株買いによるペイアウトには、富の移転問題が存在している可能性がある。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 日本における配当の硬直性2013

    • 著者名/発表者名
      畠田敬
    • 雑誌名

      国民経済雑誌

      巻: (掲載確定)

  • [雑誌論文] 日本における自社株買いに伴う利益マネジメントおよび収益性の推移2011

    • 著者名/発表者名
      畠田敬
    • 雑誌名

      国民経済雑誌

      巻: 第203巻 第6号 ページ: 67-84

  • [学会発表] 株式市場の流動性と銀行借入依存度の関係について2012

    • 著者名/発表者名
      畠田敬
    • 学会等名
      地域金融カンファレンス
    • 発表場所
      中央大学
    • 年月日
      2012-09-05
  • [学会発表] R&D Investment Smoothing and Corporate Diversification2012

    • 著者名/発表者名
      畠田敬
    • 学会等名
      日本経済学会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2012-06-23

URL: 

公開日: 2014-08-29  

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