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2011 年度 実績報告書

日本におけるプロダクテイブエイジングの定義、役割と影響

研究課題

研究課題/領域番号 22730458
研究機関関西学院大学

研究代表者

陳 礼美  関西学院大学, 人間福祉学部, 准教授 (40510160)

キーワードプロダクティブエイジング / 高齢者福祉 / ソーシャルワーク / 政策
研究概要

我が国の高齢者の多くはより長く、より健康な暮らしを営むため、より自立し且つ生産的な高齢者が増えることを考えると、高齢者のために、社会経済的生産性がある役割を促進する必要があると考える。本研究では、高齢者の生産的な役割を唱える概念として生まれたプロダクティブ・エイジング(Productive Aging,PA)の枠組みを用いて、生産的活動が社会と高齢者本人にどのように影響を及ぼすかを調査した。また、高齢者のボランティア活動を推進する社会構造環境について報告した文献を参考に、どのような政策レベルの取り組みが必要かという点にも言及した。文献レビューの結果、我が国では年金、医療、介護など基本的な保障のための制度が不安定であり、それ故に高齢者がボランティアや就労等のプロダクティブな活動の確保が難しくなっていると考えられる。また、団塊の世代について検証すると、高齢者にとってプロダクティブな活動は自己実現につながるものでなくてはならない。しかし、介護保険をはじめとする日本のエイジング・ポリシー(高齢者政策)は、高齢者の身体と認知機能の維持と増進に焦点をあてた健康促進・介護予防施策であった。これらの研究結果を踏まえ、高齢者の「社会的機能」に焦点をあてたエイジング・ポリシーが必要であり、今後も自己実現をPAのアウトカムとして重視していくことが重要である。さらに、実態調査や有識者からの意見の分析を踏まえ、プロダクティブな活動へのアクセス・動機・情報・促進の4つの側面から政策を練ることが必要だと示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Volunteerism in Japan : A policy perspective2012

    • 著者名/発表者名
      Li-Mei Chen(陳礼美)
    • 雑誌名

      Ageing Intemational

      巻: (印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] 諸外国の福祉行政施策からみた高齢者支援2012

    • 著者名/発表者名
      陳礼美
    • 学会等名
      第50回大阪体育学会
    • 発表場所
      日本、大阪府(招待講演)
    • 年月日
      2012-03-18
  • [学会発表] Seeking a Japanese model for senior volunteerism2011

    • 著者名/発表者名
      陳礼美
    • 学会等名
      Productive Aging Conference
    • 発表場所
      中国、北京大学(招待講演)
    • 年月日
      2011-08-09
  • [図書] プロダクティブ・エイジング:高齢者のボランティアイズムと社会展望2012

    • 著者名/発表者名
      陳礼美
    • 出版者
      相川書房(印刷中)
  • [図書] Productive Aging2011

    • 著者名/発表者名
      陳礼美
    • 総ページ数
      324
    • 出版者
      China Social Sciences Press
  • [備考]

    • URL

      http://www.limeichen.com

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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