本研究では、子どものあいまいさ表現とメタ言語表現の理解について調査を行った。5つの調査では児童~大学生を対象に、未知な果物の味について話し手が説明している文章を提示し、文末表現のあいまいさの程度を評定させた。参加者は点推定法、区間推定法、多重尺度図法により評定を行った。調査の結果、小学生はあいまいさ表現のみ理解しており、一方中高生はメタ言語表現を理解していたが、あいまいさ表現とあわせて理解することはできなかった。大学生は、あいまいさ表現とメタ言語表現に基づいてあいまいさの程度を判断していた。これらの研究結果より、中高生における国語教育を通したメタ言語的理解の獲得が重要であることが示唆された。
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