数列a(n)を係数とするディリクレ級数で定義されたゼータ関数をF(s)とする。またx以下の自然数n全てにわたってのa(n)の和をA(x)とする。本研究ではF(s)の解析的性質を決める要因をA(x)の誤差項の振動状況の観点から論じた。A(x)の誤差項のm 階不定積分に対するxについての評価がxの多項式オーダーで評価されている時に、そのべき指数をα(m)とする。F(s)が複素平面Cまで有理型関数に解析接続でき、かつ|F(s)|の上からの多項式オーダーのある評価を仮定した場合、α(m)/m の上極限が1より小さいという条件が必要十分であることを証明した。また、A(x)の誤差項のm 階不定積分を周期的ベルヌーイ多項式の一般化と解釈した場合に、どのようなディリクレ級数の特殊値と対応しているのかについての結果も得た。
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