工業製品製造過程で、金属磨耗粉が高粘性流体中に混入することがある。この金属磨耗粉が製品の品質低下の要因となり、不純物の除去が求められている。しかし、媒質が高粘性であるために、有効な分離技術は確立されていない。分離対象粒子である金属磨耗粉は強加工されて強磁性を示すため、磁気力による分離が可能である。本研究では実用化を目指して、超電導磁石と磁気フィルタを用いた高勾配磁気分離システムの分離能力について、実験とシミュレーションから調べた。その結果、高勾配磁気分離法によって高粘性流体中の強磁性ステンレス粒子が分離可能であることを示した。
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